「のど」や「口の中」のケガについて


 「のど」のケガは、喉頭外傷といいます。いわゆる「のどぼとけ」といわれている甲状軟骨の部位の外傷、骨折です。剣道の突きや自動車やオートバイのハンドルで「のど」を強打した時などに起こります。急速に呼吸困難が進行することがあるので注意が必要です。声が嗄(か)れる、話をしたり物を飲み込む時ののどの痛みなどの症状が見られます。外傷後早期に耳鼻咽喉科の診察が必要です。

 「口の中」のケガは、口腔損傷といいます。事故やけんかが原因である場合の他、転倒して自分の歯などで舌や口の中の粘膜を傷つけてしまうこともあります。傷の大きさや深さによっては、出血が多かったり、傷の周りが腫れてしまって話しづらくなったり、飲み込みづらくなったりします。傷の程度や部位によっては呼吸困難にも注意が必要になります。
 アイスキャンディーやわたあめの棒、やきとりの串などをくわえたまま走ったりして転倒しますとその棒や串がのどの奥につきささり、口腔損傷だけではなく、場合によっては脳の損傷を起こすこともありますので、特に年齢の低い子どもには長い棒状のものをくわえたまま歩いたり走ったりさせないような注意が必要です。